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Masanori Yamamoto

Language: English | Japanese

多孔性グラフェンを全固体電池の正極導電助剤に適用


 

 

  原著論文がアメリカ化学会の ACS Applied Materials & Interfaces に受理されました。

 

 

Nano-Confinement of Insulating Sulfur in the Cathode Composite of All-Solid-State LiS Batteries using Flexible Carbon Materials with Large Pore Volumes

 

多孔性グラフェンによる全固体電池の図

 

Masanori Yamamoto*, Shunsuke Goto, Rui Tang, Keita Nomura, Yuichiro Hayasaka, Youichi Yoshioka, Masashi Ito, Masahiro Morooka, Hirotomo Nishihara, and Takashi Kyotani
ACS Appl. Mater. Interfaces 2021, 13, 3861338622
DOI: 10.1021/acsami.1c10275

 

 

 

 

高比表面積 (~2,000 m2 g‒1) と細孔容積 (~5.3 cm3 g‒1) を有する三次元多孔性グラフェン材料 (Nanoporous Graphenes, NPGs) を硫黄系全固体電池の正極導電助剤として適用することで、優れた耐久性とレート特性を実現しました。また、高角度散乱暗視野走査透過電子顕微鏡法 (HAADF-STEM) および 飛行時間型二次イオン質量分析法 (TOF-SIMS) を適用することで、高い充放電繰り返し特性が「特異なナノ空間閉じ込め効果 (Nano-confinement effect) 」による硫黄活物質保持に起因することを明らかにしています。

 

 

 

硫黄-リチウム系全固体電池に多孔性グラフェンを適用した実験結果

 

 

 

絶縁性の硫黄活物質が導電性の多孔性炭素から分離 (Phase Segregation) することが充放電に伴う容量低下の一因であると考察しており、多孔性グラフェン NPGs を導電助剤に用いた場合にはこの現象が抑制されています。多孔性グラフェン NPGs の大きな細孔容積、連続グラフェン構造に起因する優れた酸化還元耐久性および機械的柔軟性が全固体電池性能を引き出すのに有益であると考察しています。多孔性グラフェン材料 NPGs に関する一連の研究成果(合成、構造評価、物性評価)は国際的に高く評価されており、英国・王立化学会のフラッグシップジャーナルであるChemical Science誌に関連総説論文を発表しております (M. Yamamoto et al. Chem. Sci. 2024, 15, 1953‒1965)。分子論的理解に基づいたより精密な多孔性グラフェン材料合成化学を展開し、人類が抱えるエネルギー問題の解決に資する先端炭素材料の創成に貢献してまいりたく存じます。

 

 

 

 

東京科学大学 山本雅納

 

 

Dr. Masanori Yamamoto

Assistant Professor of Yamanaka Lab.
Department of Chemical Science and
Engineering,Institute of Science Tokyo
2‒12‒1 Ookayama, Tokyo 152‒8550
RSC Adv. Outstanding Reviewer 2023
Telephone&Fax: +81 (0)3 5734 2624
E-mail : yamamoto@mol-chem.com

 

 

 

 

 

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更新日: 2024年12月05日

 

 

 

 

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