光誘起電子移動 / Photoinduced electron transfer
光誘起電子移動 (Photoinduced Electron Transfer) とは, 基底状態からは熱力学的に到達が困難な電子移動状態を光エネルギーにより実現する化学素過程である. 通常, 電子ドナー (D) と電子アクセプター (A) の組み合わせにより, D あるいは A のいずれかが光捕集により励起状態 (D*あるいはA*) となり, 引き続き電子移動が進行する.
Figure 1. ドナー‒アクセプター系における一般的な電子移動スキーム. スピン多重度については後述.
生じた電子移動状態(あるいは電荷分離状態, D•+‒A•‒)は高い酸化還元能を有することから, そのエネルギーを後続反応(触媒反応など)に利用可能である.[1‒4] 実際, 光誘起電子移動は, 光合成において太陽光を化学エネルギーへと変換する上で鍵となる過程である.[5] また, 有機系太陽電池は光誘起電子移動を初期過程とする.[6,7]
石油ならびに原子力資源の将来的な制約ないし枯渇が予測される[8]なか, 事実上無尽蔵のエネルギー源として太陽光の活用が期待されている. 持続的発展が可能な社会を実現する上で欠かせない「光エネルギーを化学エネルギーへと変換する工業プロセス」および「太陽光発電」において, 光誘起電子移動は重要な素過程であるといえる.
Figure 2. (左)長寿命電子移動状態の例: アクリジニウムイオンは長寿命の電子移動状態を与えるとともに様々な触媒反応に応用されている.[9] 9-メシチル-10-メチルアクリジニウムイオン (Mes‒Acr+) の場合, 電子移動各過程のうち三重項の電子移動状態 (後述, 3(Acr•‒Mes•+)) からの分子内逆電子移動がきわめて遅いため, 溶液中では分子間電子移動が競合する.[9f](右)分子光触媒の例: 亜鉛ポルフィリン二量体(光捕集部位)-レニウム分子触媒連結系による光化学的二酸化炭素還元反応.[2] 1. 色素分子の光励起, 2. 色素励起状態からレニウム触媒部位への分子内電子移動, 3. 犠牲還元剤から色素カチオンラジカルへの分子間電子移動, 4. 物質変換. スペシャルペアー(二量体)においてラジカルカチオンの正電荷が非局在化することにより分子安定性が向上し、これにより触媒回転数 (TON) > 2,800を実現する. Copyright (2022) with Permission from the Royal Society of Chemistry.
物質変換を伴う電子移動では、負電荷の移動を打ち消すためにプロトン移動(正電荷の移動)を共役させるケースが多い. 純粋なプロトン移動反応[10]やプロトン共役電子移動反応[11]も学理的に興味深いが、ここでは1電子移動過程がどのように理解できるかを概観する.
逆転領域: 効率の良い光化学反応系の構築には, 光励起に引き続く電子移動(電荷分離, Charge Separation)の促進だけでなく, 逆電子移動(電荷再結合, Charge Recombination)の抑制が欠かせない. 直感的には, 熱力学的に発熱な過程(ダウンヒル)であるほど電子移動は速くなるような気がするので, ドライビングフォースが大きい場合の逆電子移動の抑制は困難に思われる. しかしながらMarcus理論によると, ドナー‒アクセプター間の相互作用が弱い系における電子移動速度定数 (kET) は電子移動のドライビングフォース (‒ΔGET) に関してベル型依存的に変化(図3の実線)し, ‒ΔGETがとあるエネルギー(系の再配列エネルギーλに相当、後述)を超える領域では, ‒ΔGETが大きくなるにつれてkETは低下する. すなわち, ‒ΔGET > λ の領域(図3の③付近)では, 電子移動は直感に反して発熱的(=下り坂)であるほど遅くなる. これをMarcusの逆転領域という. 古典的Marcus理論から導かれるMarcusパラボラは対称的だが, 量子効果(電子-振動カップリング)により実際には非対称になる(図3の破線).[12] このため, 逆転領域での減速効果は実験的には幾分弱い.[13] |
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Figure 3. 電子移動速度定数(縦軸)とドライビングフォース(横軸)と再配列エネルギーの関係. 実線: 古典的理論値; 破線: 量子効果を加味した理論値
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とはいえ、光合成の反応中心では電荷再結合のドライビングフォースに比べて再配列エネルギーが小さい(図3における③に相当する)ため, 電荷再結合が速度論的に非常に抑制されている. その結果, 光合成(光化学系II)反応中心において生成する電荷分離状態 (QA•‒‒P680‒TyrD•+) は80 ms程度と長寿命となり, この電荷分離状態のエネルギー(酸化力)が酸素発生中心 (OEC) における水の酸化反応に効果的に使われている.[14] このように, Marcusの逆転領域 (‒ΔGBET >> λ) を狙って再配列エネルギーを制御することでkBETを抑制する戦略が合理的である. ‒ΔGETはドナーとアクセプターの酸化還元電位および励起状態のエネルギーで調節できる. 他方で, λがどのように定義され, またどのように制御できるのかを次節で概観する.
再配列エネルギー: 電子移動の前後で溶媒を含む原子核の安定配置は異なる. 再配列エネルギー (reorganization energy, λ) は「基底状態で緩和していた構造」と「電子移動状態(酸化または還元された状態)で緩和した構造」との核配置エネルギー差として定義される. とある分子 (M) と, 対応するラジカルカチオン (M•+) との間の自己電子交換過程 (MA + MB•+ ⇄ MA•+ + MB) を例にした再配列エネルギーの定義[15]を図4に示す. Mの1電子酸化が関与する電子移動過程のM/M•+に関する再配列エネルギーはλ = (λ1 + λ2)/2 で与えられ, これは図4に基づき計算化学的に推定可能である.[15]
分子構造とλの関係: 電子移動に伴う構造変化が大きい分子, たとえばラジカルカチオンの電荷が局在化するアルキルアミンなどは, λが大きく電子移動に不利である(後述). これに対して, 剛直なπ電子共役系分子は酸化還元に伴う構造変化が比較的小さいため, λが小さいことが多い. たとえば, 剛直かつ球形で再配列エネルギーの影響を最小化できるフラーレン (C60) は, 優れた電子アクセプター (C60 + e‒ → C60•‒) となる.[16] また, 溶媒再配列エネルギーの影響を小さくするにはドナーとアクセプターを最短距離で連結するのが良い. 大阪大学・福住俊一教授らが報告している9-メシチル-10-メチルアクリジニウムイオン (Mes‒Acr+) では, ドナーとアクセプターを直接連結することでλ = 0.3~0.4 eV程度となる一方で‒ΔGBET (~2.37 eV) が圧倒的に大きい. これにより逆電子移動のkBETが逆転領域(図3における③に相当)の深くに位置し, 超長寿命の電子移動状態[9a]を実現している(図2左). 小さなλに起因する優れた電子移動特性のために, 様々なAcr+誘導体分子が開発されるとともに, 多くの光有機触媒反応に応用されている.[1,9,17] |
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Figure 4. 再配列エネルギーの定義. λ1+λ2は自己電子交換過程 (MA + MB•+ ⇄ MA•+ + MB) のλに相当. |
分子設計: 電子移動のドライビングフォース (‒ΔGET) が大きいほど光エネルギーのロスにつながる. そこで, 光エネルギー有効利用の観点からは前向きの電子移動(電荷分離)の‒ΔGETは小さいほうがありがたい. 小さな‒ΔGETでも十分な速度で電子移動を起こすにはMarcusパラボラのトップ領域(図3における②付近)に近づけるとよいので, 系の再配列エネルギー (λ) も同様に小さいほど良いことになる. この際, 逆電子移動のドライビングフォース (‒ΔGBET) は一般に大きいので, λが十分に小さい場合は, 逆電子移動(または電荷再結合)の‒ΔGBETがMarcusの逆転領域の深く(たとえば図3における③)に位置し, 結果的に「速い前向きの電子移動」と「抑制された逆電子移動」が実現しうる. したがって, 「電子移動系の再配列エネルギー λ 最小化」は光化学反応(物質変換)駆動に必要な長寿命の電荷分離状態を高い量子効率で得るうえで有効な分子設計戦略である.
また, λの小さな電子/正孔受容体を介在させた多段階電子移動により電子‒正孔間距離を大きくすることで, 長寿命かつ高効率の電荷分離と後続物質変換を実現できうる. たとえばアルキルアミンは酸化に伴い触媒活性を示すが, イオン化に伴う構造変化が大きいために比較的λが大きく[15]電子移動に不利である. 他方で, 剛直なπ電子共役系分子は酸化還元に伴う構造変化が比較的小さいためλが小さいことが多い. 京都大学の丸岡啓二教授(現 日本化学会会長)らは剛直なナフタレンを分子内電子メディエーター (redox mediator) に用いることで, アミン系分子触媒による光化学的C-H活性化反応を多段階有機電子移動により効果的に促進している(図5).[17] λが小さなナフタレンを介在させた電子移動を設定することで, アミン→ナフタレン→アクリジニウム系色素に至る前向きの電子移動を高効率で進行させている. この際, 共有結合でアミンとナフタレンを連結することで, アミン酸化と引き続く物質変換過程の量子収率が向上しているようである. 適切な酸化還元電位と小さなλを有するredox mediatorを適切なスペーサーで連結し光電子移動を多段階化させることで物質変換を高効率化した例であり, チロシン残基を介在した電子移動戦略を取る光合成を彷彿させる.
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Figure 5. 分子内電子メディエーターを用いた有機分子触媒. Reprinted with permission from [17]. Copyright 2022 American Chemical Society. |
このように, 光誘起電子移動により駆動される物質変換の量子効率を高めるには, 前向きの電子移動(電荷分離)に関しては‒ΔGET = λ, 逆電子移動(電荷再結合)に関しては‒ΔGBET >> λ (あるいは‒ΔGBET << λ) となるような熱力学に立脚した分子設計が欠かせず, そのためには剛直なredox mediatorを利用して電子移動を多段階化するのも手である. また, 電子カップリング項の観点からもスペーサーの選択は重要となる. たとえば, オリゴキシレンを介した電子トンネルの減衰因子(後述)が0.76(5) Å‒1であるのに対し, トルエン溶媒を介した電子移動の減衰因子は1.23(5) Å‒1である.[18] これにより, 電子移動距離が25 Åの場合, オリゴキシレンを介した電子移動はトルエン溶媒を介した電子移動の10,000倍速いと推定できる. 次項で詳述するように, 電子移動速度は, ドライビングフォース, 再配列エネルギー, 溶媒和,[19] 温度[20]といった因子に加え, ドナー‒アクセプター間の距離やスペーサーなどによって決まる電子カップリングにより制御できる.
定量的な議論: 電子移動速度は, 大まかに次の4つの因子で決まる.
・距離 (rDA)
・ドライビングフォース (ΔGET)
・再配列エネルギー (λ)
・電子カップリング (VET)
ドナー‒アクセプター間の相互作用が弱い場合には, その透熱的な電子移動過程は次式により定量的に議論可能である.
(ドナー‒アクセプター間の相互作用が強い場合には, このMarcus型の透熱的電子移動モデルは適用できない点に留意) ここで, VETは電子カップリング項, βは距離に関する減衰因子, rDAはドナー‒アクセプター間の距離, kETは電子移動速度定数, hはプランク定数, kBはボルツマン定数, ΔGETは電子移動過程のドライビングフォースである. この式の妥当性は, ドナー‒アクセプター間の相互作用が弱い分子系について実験的に検討されてきた. 具体的には, 拡散の影響を排除するためにドナーとアクセプターを連結した系を合成し, その時間分解分光により光誘起電荷分離・再結合速度を測定することで, 理論との一致が検討されてきた.
Figure 6. ラジカルイオン対の項間交差を考慮したJablonskiダイアグラム. Reprinted with permission from [21a]. Copyright 2021 American Chemical Society. |
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スピン多重度: 時間分解分光法を用いた電子移動反応速度の評価に関して, サブピコ秒からナノ秒, マイクロ秒領域に至る時間領域について包括的な検討が可能になっている. その結果, 速い電荷再結速度を有する一重項電荷分離状態と, 遅い電荷再結合速度を有する三重項電荷分離状態が観測されている.[21] 後者はラジカルイオン対における一重項から三重項へのスピン反転(場合によっては局所三重項励起状態経由)によるものであり, 図1が過度に単純化されていることを意味する. スピン相関ラジカル対 (spin-correlated radical pairs, SCRPs) を考慮したエネルギーダイアグラム[21a]を図6に示す. 重原子によるスピン‒軌道相互作用を利用したスピン多重度の制御や, 各材料の三重項励起状態準位と電荷分離状態エネルギー準位の相対位置の制御もまた電荷分離状態の長寿命化に重要な役割を担っており, 有機材料のp-n接合による薄膜太陽電池においては三重項の電子‒正孔対の生成とその寿命が光電変換効率に直結している.[22] |
逆転領域を巧みに利用した応用例: フェノールは多くの化学工業製品の前駆体として重要である. 安価なベンゼンを原料としてフェノールを合成するのが理想であるが, この場合, 電子豊富なフェノールで酸化反応を選択的に止めることは困難である. そういう訳で, ベンゼンからの1段階でのフェノール合成は挑戦的な課題であった.
これに対し大阪大学・福住俊一教授らは, 2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノン (DDQ) を増感剤に用いることで, 可視光により駆動される選択的ベンゼン酸化反応を報告している.[23] DDQの励起三重項によりベンゼンを光酸化することで生じるDDQ•‒ならびにベンゼンラジカルカチオン間の電荷再結合はMarcusの逆転領域にあることから速度論的に非常に抑制されており, これによりベンゼンの光酸化が効率的に進行する. その一方で, ベンゼンの酸化によって生成するフェノールがさらに光酸化されることで生じるフェノールラジカルカチオン (PhOH•+) とDDQ•‒の間の電荷再結合のドライビングフォースはMarcusパラボラのトップ領域にあることから, DDQ•‒からPhOH•+への逆電子移動は速く,フェノールのさらなる酸化が抑制される. これより, ベンゼンの酸化がフェノール生成の段階で停止し, 99%の変換効率でフェノールを得たと報告している(註: 一般には連結系においてのみ逆転領域が観測される). 最近になってコーネル大学のLambertらが光電気化学セットアップを用いた触媒反応への展開を報告している.[24] また, 九州大学のグループは, 基本的にはHAT型のH3PW12O40を用いた光化学的選択的フェノール合成を報告している.[25] このように, 光誘起電子移動反応を巧みに利用した選択的物質変換が報告されている. |
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Figure 7. DDQによるベンゼンのフェノールへの直接酸化スキームとNMRによる経時変化.[23] Reprinted with permission from [23]. Copyright 2013 American Chemical Society.
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2016年05月07日初版
2024年10月01日更新
執筆者
Masanori Yamamoto
山本 雅納
東京科学大学 物質理工学院 応用化学系
Assistant Professor at Institute of Science Tokyo
RSC Advances Outstanding Reviewer 2023
E-mail: yamamoto@mol-chem.com |
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